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信楽は滋賀県の最南端に位置する、標高30メートル前後の高原の町です。周囲を山に囲まれ、町の面積の約8割が森林で、季節ごとに美しく色付いた景色が広がります。信楽焼は日本を代表する六古窯の一つ。300万年という時間に鍛えられてきた古琵琶湖層の良質な土を生かし、多彩な陶器を生み出してきました。その素朴な風合いは年月を超えて多くの人々に愛されています。
明山は江戸時代に創業した信楽焼の老舗窯元です。1622年、初代・石野伊助が江戸幕府二代将軍秀忠の命により茶壺( 腰白茶壺)を献上し、お茶壷師の称号を賜りました。その後「信楽焼の茶壺にお茶を入れると、長い間湿気を帯びず良い香りが失われない」と評判になり、諸国大名たちも信楽に茶壺を注文するようになりました。以来400余年、信楽焼ならではの温かみのある土味をいかした焼きものづくりを続けています。明山の製品はすべて熟練した職人たちが繊細な手作業で作り上げています。ひとつひとつの陶器に、土と正面から向かい合い、そこに命を吹き込んでいく職人の魂が宿っています。
人形の胴体のアウトラインや着物の重なりを作っていいきます
針などの道具で、胴体や顔の土の乱れを一つずつ直しながら整えています。
数種類の粘土を使い分けることで、髪の毛や着物の色味を表現します。
着物の装飾や小さなパーツ部分まで、丁寧に表現しています。
筆で釉薬を塗り分けていく、失敗のできない繊細な作業です。
細部までをしっかりつくり込むことで、人形に立体感が生まれます。
兜の角をつくり付けていきます。
角は兜の印象を決める大事な部分なので、丁寧な作業が求められます。
焼成時に割れないように、しっかりと乾燥させていきます。